年をとるとよけいに思うが、能力のレベルを落としたくない。
でもできなくなったことがあると「年だから……」とつい思っちゃう。
そう考えないことで「頭がよくなるスイッチ」をオンにできるらしいよ。
【50歳からでも、頭はよくなる!】の内容
「何歳になっても脳は進化する!」を再編集のうえ、改題したもの。
脳神経外科医である著者が長年の臨床、研究の集大成として「年を重ねても才能を発揮する」コツを紹介。
表紙カバーの折り返しにも「はじめに」にも巻末の「リスト」にも「あとがき」にも、頭がよくなる生きかたのポイントが書かれている。
若いうちに読みたかった
年をとるってことは、いろいろな経験を積んでいるってことだ。
だからこの本を読むと「ああ〜」「え、アレってそういうことだったの?」と思いあたるフシが出てくる。
たとえばアテネオリンピック後から日本の水泳選手は、めちゃめちゃ記録を更新できるようになった。
欧米なみに科学的なフィジカルトレーニングが積めるようになったのかなと思っていた。
そうしたらこの本の著者が競泳チームに、脳科学的アドバイスをしたことも関係あるらしい。
またスポーツの世界で長年破られなかった記録がひとたび突破されると、次々と新記録が生まれる現象も、脳の使い方しだいなのだという。
いわれてみれば、日本人短距離走者の長年の夢だった100m9秒台は、桐生選手が9.98秒を記録したあとからいくつも記録が生まれた。
脳の「統一・一貫性」の本能が「あの記録は破れる」という情報で壁をはずすからだという。
そんなすごい理屈があるのなら、若いうちに読みたかった。
だって本の題名が「50歳からでも、頭はよくなる!」だよ?
若いうちから知っていて実行していたら、今よりうまいこと生きていけていたじゃないか。
だから若い人はすぐ読もう
今より苦労が少なくなっていくことはまちがいない。
いちばん大事なことは否定語をいわない
この本に何度も出てくる大事なこと。
それは「否定語をいわない」こと。
「もう年だからしかたがない」
これに類することばを頭にインプットすると、脳は統一・一貫性の本能をできないほうに合わせ、本当にできなくなってしまう、らしい。
脳には
- 脳神経細胞に由来する本能
- 「生きたい」
- 「知りたい」
- 「仲間になりたい」
- ダイナミックセンターコア(思考に関する神経群)に由来する本能
- 「自己保存」
- 「自我」
- 「統一・一貫性」
- 「自他共存」
7つの本能がそなわっている。
それらをコントロールすると脳の機能がよくなっていく、と。
この本を読むと、誰にでもできる頭の使いかたがわかるってことね
そういえば筋トレ番組でタレントの武田さんが「トレーニングがツラいからといって否定的なことばを言ってはいけません」って話してたなぁ、と今ごろになって思い出した。
筋肉を育てるために否定的なことは言っちゃいけないし考えるならポジティブに、ということだった。
なるほどねぇ、つながっていたんだね
頭のよくなるスイッチをオンにする
オンにするためには
- 脳神経細胞に由来する本能を刺激する
3つの本能がこわれないように、楽しく会話をしこころを開ける仲間をつくる - 「おもしろい」「おもしろくない」を決めつけない
脳は情報を取り込むと、生まれた感情をレッテルとして貼りつける。マイナスのレッテルを貼られた情報はその後の「理解・判断」「思考」「発想」「記憶」という機能がはたらかなくなる。だから最初の段階で決めつけない。
ということになる。
雑誌によく書いてある「でも、だって、は言わない」「他人の悪口は言わない」ということが「気持ちは年をとらない」につながる。
この「気持ちは年をとらない」が「若々しく見える人」になるそうだ。
若く見られるかどうかより、頭のはたらきが衰えないほうが大事だなぁ
さとうがこの本を読んだ理由
ひとなみに年をとっているので、さとうも脳の衰えには敏感になる。
最近「脳は記憶を選りわけて忘れさせる」話がメディアにたくさん出るようになった。
「ヒョエ〜」と思っていたら、本屋でこの本が目にとまった。
すぐ買って、すぐ読んだ。
「おお、まだ助かる道がある」とほっとした。
折りしもWBCの野球選手の話をテレビでしている。ダルビッシュ選手の行動を報道していた。
「頭がよく才能を発揮する超一流の人やん!」と感心した。
この本を読んだあとなら、あなたも感心するだろう。
だって、どんな行動や考えかたが人をよくしていくのかがわかるだろうから。
ホントにやれそうなことしか、書いてないし。
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