スマホ中毒にはなりたくない

いまさらだけど、世界はデジタルに満ちている。

でもデジタルに頼りすぎてというか、使いすぎてというか、「中毒」「依存」「睡眠障害」などの問題も大きくなってきた。

今やなくてはならないスマホとも、うまくつきあう方法を探してみた。

アンデシュ・ハンセン(著)
目次

「ゲーム脳」騒動とスマホ脳のちがい

もう死語だが、かつて「ゲーム脳」という言葉がはやった時期があった。

マスコミや教育関係者のあいだで話題になって、いろいろと誤解を生んだことばだ。

「スマホ脳」はそれとはちがう。

どこがちがうかといえば、きちんと検証できる研究かどうか、という点。

ゲーム脳についてはここではあまり書かない。

ただ、そうとうあいまいな内容の発表だったらしく、関係する多くの人からダメ出しされている。

「スマホ脳」はいろいろな研究機関の、膨大なデータから意見を引き出している。

第三者が任意で検証しようとすれば、かなり時間とお金はかかるだろうけど検証できる調査から事実を引き出している。

だから、そこそこは信じていい。

さとう

さとうは疑り深いので、マルッとは信じない

さとうもスマホは使うので、何か大変なことになっていたらやだな、と思ってた。

影響はあるが対策もある

さとうが買った本は発行されてわずか半月後に出された第2刷のもの。

さとう

買いに行ったときは第17刷が店頭にならんでいた。でも表紙がハデすぎて恥ずかしく、さとうは下のほうからハデではない本をとって買った

その本のオビには

  • SNSには脳の報酬中枢を煽る仕組みがある
  • "心の病"が増えたその理由
  • ツイッターに隠された「依存」の仕掛け
  • 私たちのIQは下がってきている

と、書かれたあった。そして最後に

  • 集中力を取り戻す具体的な手段

とあった。

ふつうね、こういう新しいことについての分析を載せる本って、分析結果や影響について調査したことにはたくさんのページを使う。

でも「じゃあどうすればいいの?」ってことには答えてないことが多い。

この本はちがった。

どうすれば心の平安を取り戻し、集中力を取り戻せるのかを、ちゃんと書いてくれた。

それは簡単なことだった。

適度な運動をすること。

「悪影響を受けてない」と思う人ほど、読むべし

でも、いつもの生活でガンガンスマホを使っていて、とくに困ったこともないって人がほとんどな気がするよね。

むしろスマホを使いこなしてマルチタスクをこなしている人、カッコイイとか思われているよね。

ところがきちんと条件を整えていろいろな実験や調査をすると

  • マルチタスクを頻繁にやる人はつねに気が散る人、脳が最適な状態で動かなくなる
  • デジタル性健忘(=グーグル効果)になる
  • ミラーニューロンが活性化されず、共感力がおち、ナルシズムにおちいる
  • (脳がドーパミンという)報酬をがまんできなくなる

そのほかにもいろいろと、人間に不具合をおこす事実が出てくる。

もし、最近になっていろいろなことに「自己責任だろ」と思うことが増えていたら、あなたはこの本を読んだほうがいい

自分だってツラいときに手をさしのべてくれる人がいたら、助かると思うだろう。

それなのに、ツラい状況にいる人に「自己責任!」と思ってしまうのは、共感的配慮という能力が下がっている証拠だ。

知らないあいだにあなたの脳は、デジタルに侵されて能力を下げているかもしれないのだ。

さとうがこの本を読んだ理由

スマホ脳、ってことばがキャッチーだった。

さとうは年寄りなのでかつての「ゲーム脳」騒動とどうちがうのかな、と考えていた。

それにさとうもスマホを使うから、これ以上自分の脳に不具合が増えたらイヤだなと思ったのよ。

これからの小さい子どもたちにも影響があるのか、知りたかったし。

まとめ:本の紹介

一般人は平均4時間もスマホを見ている。

けれどIT企業のトップは自分の子どもにスマホを与えない。

それはなぜか。

睡眠障害、うつ、学力低下、依存など、「便利で楽しい」と思って使っているうちに脳がいつのまにかむしばまれている。

教育大国スウェーデンで医学を学んだ精神科医が最新研究結果を明らかにした。その恐るべき真実を直視して読もう。

アンデシュ・ハンセン(著)

スマホ中毒にならないための本も、ある

なお、この本にはつづく本がある。

「スマホ脳」が刊行されてからメディアの取材がふえ「うちの子の脳にいちばんいいことはなんでしょうか」という質問が多かった、ことによる答えのような本だ。

親子で読めるように、かんたんな表現でわかりやすく書いてある。

そしてどうすればスマホ中毒にならないか、私たちの脳の取りあつかいかたが書いてある。

ぜひいっしょに読んでほしい。

アンデシュ・ハンセン(著)

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この記事を書いた人

昭和生まれ。なのでリアルな顔写真はご勘弁を。
オタクという言葉がなかったころからSFを読んでいます。
オタクのはしくれなので読んだ本を紹介します。

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