【殺人出産】生きることの常識は変わるのか

話をしているとすぐに「ジョーシキだろっ」という人がいるけど。

「常識ってなあに?」と聞き返されて子どもにもわかるように説明できる人はどのくらいいるの?

常識って、変わらないものでもないんだよね。

目次

【殺人出産】のあらすじ

殺人出産

時代の変化にともないセックスと妊娠の因果関係が乖離して人口が減少し、殺人出産システムという合理的なシステムが採用された。

子どもは人工授精して産むものとなり、正しい手続きを経て「産み人」となって10人産んだ人は「死に人」を1人殺せる。

主人公は毎日の生活のなかであたりまえのように「産み人」「死に人」の話にふれる。

そして身近な人間の「産み人」の選択や「死に人」の苦悩に直面する。

トリプル

主人公たちの世界では、もう10代の子たちはカップルよりもトリプルで付き合う子たちのほうが多い。真弓と圭太と誠も3人で付き合い、セックスする。

真弓には仲のよいリカという友達がいて、リカはカップルで付き合う派だった。

ある日母親と大喧嘩した真弓は家を飛び出し、リカの家に避難させてもらおうとする。だが、リカと男性がセックスしている場面を見てしまい、自分たちのセックスとあまりにちがうことに嘔吐する。

そしてトリプルの相手に助けをもとめた……

清潔な結婚

婚活サイトで知り合った夫は「とても仲の良いルームメイトのような家庭」を望む清潔な存在だった。

性を可能な限り排除した結婚はお互いにとって快適だった。

それでも年齢を考えてそろそろ子供をどうするか行動を決めなくてはならなくなり……

余命

医療が発達してこの世から「死」がなくなった。そろそろかなと思ったときに役所で蘇生拒否手続きをして、自分で好きなように死ぬことができる。

だがそれは逆に、センスのいい死に方を探しながら自分を葬らなくてはならないということだった。

生死やセックスに理屈をつけられるのは人間だけ

セックスする、子供が生まれる、やがて年老いて死ぬ。

生き物ならあたりまえだ。

人間は長い歴史をかけて、社会をつくりながら人間関係というものも構築してきた。

そこで「人間関係」を何度も改良しながら歴史をかさねてきた。

いまある常識というヤツは、その結果だ。

でもいまあるソレが、最良というわけではない。

だから今後も常識は変わっていく。

性についての意見やシステムは、日本ではチカラのある側や快楽を得たい側のそれが「常識」的に通りやすい。

だからこそこの本のように、まずは妊娠を完全に公正にコントロールできる社会になってほしいとさとうは思っている。

さとう

初潮がきたら病院で避妊処置をうけられる制度があるといいよね

残念ながら、妊娠・出産を体験できない人にはわからない身体的(おそらく精神的にも社会的にも)負荷がある。

女性は自分の命を危険にさらしながら妊娠・出産に向き合っている。

さとう

さとうは遠いむかしだがいちおう経験者。だから大げさな言いかただとは思わないよ

結婚するまえにいろいろ本を読んで知識を得たり、出産経験のある友人に話を聞いたりしてそなえていた。

でもこればっかりは人によってちがう。

参考にはなってもラクにはならなかったこともあった。

だからこそ言いたい。

さとう

妊娠も出産も、女性本人の意志がいちばん大事

さとう

決定権は女性本人にある

そもそも男性は、医学的な意味で命がけで射精しているとは思えない。

射精したら死ぬかもしれないという医学的身体状況下で、射精する?

妊娠は、どんなに安静をたもって入院していても、死ぬ可能性があるんだよ。

話題の本を紹介

2023年に出版された「射精責任」が話題になったので、ついでに紹介する。本そのものと、NHK首都圏ナビでのリポート記事のふたつ。関係ないとか思わないでね。

でもそう考えると「殺人出産」の産刑はものすごい刑罰だ。

命を奪ったら命がけで命を産みつづける刑罰って。

さとう

死刑よりもツラいね

生きることについてたまには考えよう

「殺人出産」でなぜ死に人に選ばれてしまうのか。

「トリプル」で付き合っている子たちは、カップルみたいなセックスをしたくなる衝動はこないのか。

「清潔な結婚」における愛人の存在を許せるのか。

「余命」のように死がなくなったらしあわせか。

この本は、

  • なんにも考えないで流されて生きていたり
  • 余裕がなくて目のまえのことだけで手いっぱいで生きていたり

すると出会わない状況を見せる。

さとう

えっ?とか、んん〜?とか驚くよ

驚いたときに「ちょっとだけちがう常識があったらどうしよう?」と考えようね。

ちょっとでいい。

考えることは自分を進化させることだから。

さとう

これをめんどくさがると老害になってしまうのさ

認知症になりたくないので、さとうも考えるようにしている。

生きることに正解はない。

でも考えることで、よりよい人生を選ぶことはできる。

さとうがこの本を読んだ理由

タイトルが衝撃的だった。

そして裏表紙の説明「10人産んだら、1人殺せる」がものすごい問題を提示していると思った。

この話は近未来だから、麻酔はあたりまえに使ってもらえる。

でも現実の話をすると帝王切開以外の通常分娩では、いまだに麻酔もせずに女性のカラダをハサミで切って出産させ、麻酔もせずに針でぬう

そして分娩経験などない男性医師が「痛いはずはない」とか暴言を吐く。

さとう

男性も、男性しかウケない検査や手術で麻酔なしを経験してみたらいいよっ

さとう

ちなみにいうと、バイアグラを処方して飲むだけなのに男性の治療には保険が適応され、女性が無痛分娩を希望すると保険適応外にされる

さとう

女性を痛めつける社会は少子化するのがあたりまえじゃん、おかしいもん

だからこのシステムを導入すると決めた近未来の社会には、ほかの問題も考える人がいるんだろうなと思った。

みんなもちゃんと公正に考えないと、自分が年寄りになったときに困るんだからね。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

昭和生まれ。なのでリアルな顔写真はご勘弁を。
オタクという言葉がなかったころからSFを読んでいます。
オタクのはしくれなので読んだ本を紹介します。

コメント

コメントする

目次