日本の教育行政の敗北を見るおもい

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先生って、ただのサラリーマンなの?

たまたま読んだ、2冊の本。

「先生」「教師」って、昔は「聖職」って思われていたことを思い出した。

昔だってダメダメな教師はいたけれど、今は教師だけの問題じゃなくなっている気がする。

でも、こんな状態(境界児童を置いてけぼりとか、授業で落ちこぼれた子を塾の講師が救うとか)をどうにもできないまま仕事をしていて、やりがいはあるのかな?

教師になりたいって言う人は多いし、子供に教え育てる仕事は尊いと思うけど、なんだろう、このままではいけないよなって考えてしまう。

現実に対応できない教育行政って、なんだろう?

誰のための、教育なんだろう?

そしてこの国は、なんでいろいろな段階にある子供たちに適した教育を受けさせてあげられないのだろう?

根っこにあるのは「誰のために」

この2冊は、全然違うケースについて書かれている。

片方は児童精神科医として精神科病院や医療少年院に勤務していた方が書いた、見落とされてきた少年たちの現状についての話。

片方は偏差値30のギャルに1年半付き合って勉学を支え、慶應大学現役合格に送り出した塾の講師の話。

パッと見にはどこにも共通点なんかないように思える。

でも、さとうが読んでいたら、なんか似たような問題がどこかに潜んでいるような気がして、気になって仕方がなかった。

なぜ、非行少年となってしまった子たちは「ケーキを3等分してください」という日本語が理解できなくなってしまったのだろう?

なぜ、学年ビリでstrongを「日曜日」と答えるギャルが慶應大学に現役で受かることができたのだろう?

この子たちにかかわった教育者には、どんな違いがあったのだろう?

読んでいて、疑問しか浮かばなかった。

特に可もなく不可もなく学生生活を終えたさとうには、とてつもなく何かが足りないまま人生を過ごしてきたんだという気がしたね。

自分を振り返って、なんで可もなく不可もなく、なんとなーく過ごせてしまったのか。わからない。

同級生に似たような大変な想いをしていた子がいるかもなんて、ただの一度も考えたことがなかった。

それは仕方がないことなのか、鈍感すぎたということなのか。

ただひとつ、今だから言えるのは、さとうは良い先生たちに恵まれていたのかもしれない、ってこと。

だって、結局見捨てられなかったから、可もなく不可もなくする〜っと卒業までいけたんだもんね。

教育をおこなうとき「誰のために」「誰に向き合って」おこなうのか。

大事なのはそこで、そこがきちんと理解できていれば落ちこぼれと呼ばれる子たちは出てこないはずだ。

それができない今の現実は、教育行政の敗北だと思う。

システムを変えたり、教師として働けるよう育てる人材育成の方法を考え直したり、教師の仕事内容を見直して整理していろいろな専門家と連携させたり、もっと教育を受ける側の意見を真摯に取り込んだり、しなきゃならないんじゃないだろうか。

さとう

さとうは高校生のときに考えたことがある

さとう

それは、成績が良くてストレートに教員試験に合格する優秀な人ばかり採用するのは、ちょっと違くない?ってこと

さとう

だって教育って、人を育てる仕事じゃん

さとう

ちょっとヤンチャした経験のある人や、浪人して苦労した人、一回社会人として働いた経験のある人を、もっと現場に増やさないとさ

さとう

いろんな経験の持ち主がいないと、いろんな境遇の子供に対応できないでしょ?

さとう

学校にいる先生たちを見ていて、そんなことを考えたことがあるよ

さとう

さとうは変わった先生たちに助けられて卒業できたものだからね

ちなみにさとうがこの本を買った理由

  1. 「ケーキの切れない非行少年たち」

    本屋で平積みのころに買ったんだけど、なにしろ表紙が衝撃的だった。

    3等分、だよ?

    小学校の算数で、けっこうテストにイラストが載っていたような気がしてた。

    だから目で見てたような気がしていて、描けないって思えなかった。

    でも、丸いケーキを3等分、って人によっては難しいことだったんだ、ってびっくりした。

    だから読んで見なくちゃと思ったのよね。


  2. 「学年ビリのギャルが慶應大学に現役合格した話」

    1を読んだあとにこのタイトルを見ると、かかわる先生次第なの!?って疑問と妄想がムクムク湧いてきて、読まねば、奇跡を見なければ、ってなった。

    だから買いました。

まとめ:本の紹介

  1. ケーキの切れない非行少年たち

    児童精神科医である著者が多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いた。でも問題の根深さは普通の学校でも同じ。人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開する。


  2. 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話

    私立の内部進学が絶望的だったが、大学進学のために通った塾での一人の教師との出会いが、金髪ギャルとその家族の運命を変えた。信じる者は救われる。笑えるくらい「大丈夫なのか?」という現実と死に物狂いの本人の努力が書かれている。驚くことに本当に事実らしい。

今回は、Amazonの要約をだいぶ借りて紹介する。もうね、頭が混乱してうまく考えられなかったの。

いわゆる「ビリギャル」と呼ばれている2冊目の本は、映画にもなったので、ついでに紹介しておくね。

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この記事を書いた人

昭和生まれ。なのでリアルな顔写真はご勘弁を。
オタクという言葉がなかったころからSFを読んでいます。
オタクのはしくれなので読んだ本を紹介します。

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