映像作品の原作やノヴェライズはとっつきやすい

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オススメとネタバレ

SFに限らず、映像作品でよく話題になるのが

  • 原作を先に読んでから映像作品を見るか
  • 映像作品を観てから原作を読むか

………みなさんはどっち派?

これ、マンガやアニメだとほぼ論争にはならない。

マンガやアニメは紙の本であってもコンテンツがすでに画像なので、実写版の映画をつくったとしてもできばえこそ話題にはなるが、たいていはすでに画像イメージを見ている。

ところが小説を映画化などすると(アニメ化でもいいが)原作を知らなくても映画は見る。

するとこれが、あらすじを読むどころではないネタバレになるのだ。

本屋・書店で読みたいSF本を歩き回ってさがす」の「3 あとがきで最終的に判断する」で書いたとおり、ネタバレになったからって、本で読むSF小説の楽しさが減るわけではない。

むしろ文字での説明だけではなかなかイメージしにくいシステムや論理を「ああ、こういうこと」とわかりやすく(すこしウサンくさく)みせてくれるので、あとで原作を読むときに理解のたすけ、想像のたすけになる。

さとう

まあね、「秘密がバクロされたら読む気がしないっ」というかたには申しわけないけどね

なぜネタバレしても面白く読めるのか

1965年に発表された(日本では昭和47年に初版)「デューン 砂の惑星」というSF本をはじめて読んだとき、さとうの想像力にはものすごい限界があった。

当時、たいていのSF作品には、特殊な専門用語が登場したときに文章やセリフでの説明があった。

が、「デューン 砂の惑星」では説明もなく特殊用語がひんぱんに登場するので、巻末に用語集がついていた。

さとう

なかにはシールドなどという、いまとなっては多くの人が知っている用語も含まれていた

砂虫ぐらいなら「まあこんな話に出てくるくらいだからミミズではない」くらいはカンタンに想像できる。

でも、協会(ギルド)の宇宙旅行や輸送にかかわる突然変異の航宙士(ナビゲーター)はね、映画で観たら「えええっ?!」ってなくらい驚いた。

どんな体型に変異しているのか、しかも宇宙船のナビをする生きものである、なんてことはふるい翻訳で石ノ森章太郎の表紙絵の本を読んでた若かりしころ、さっぱり絵として頭に浮かんでこなかったのだ。

映画を観て「なんじゃこりゃ?こういう生きものの存在もアリか」と納得。

クリエイターならゼロから想像できることも、さとうは素人なので手がかりを頼りに想像する。

そこには「私だったらこう考えるかな〜」という自分の好みを加えることができるので、もっと本の世界が楽しくなる。

本を読むって、本が主張することをそのまま受け取ることだけが大切なわけではない。

受け取った内容を読んだ本人はどう考えてるの?

誰かと話しあえるかな?

それとも実行できるかな?

よかったからこの本を人にススメてみる?

関係する本をもっと読んでみる?

いろいろな「その後」につながっていくのだ。

だから映像作品の原作やノヴェライズを読むところからSF本を読むことに慣れていくのもひとつの方法。

苦手を意識せずに読みすすめられるし「え?映画とちゃうやん?」と驚くところも出てくる。

ネタバレは怖くありません(SFの場合ね)

SF本を読むハードルが下がるし、頭のなかで自分流にアレンジできて楽しいし、現実でいつか実現するだろかと楽しみに思う部分も残る。

SF本は映像化してないものがたくさんあるので、読む楽しさを知ると自分の好みの世界がひろがっておもしろくなるよ〜。

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この記事を書いた人

昭和生まれ。なのでリアルな顔写真はご勘弁を。
オタクという言葉がなかったころからSFを読んでいます。
オタクのはしくれなので読んだ本を紹介します。

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